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ゴム シート防水でなにができる?特徴や使い方について解説!

2023年01月10日 水回り

屋根や車庫などの防水用にゴムシートを検討する方も多いのではないでしょうか。ゴムシート防水を検討する場合は、その特徴やメリットに合わせてデメリットや費用相場についても把握しておくことが大切です。

この記事ではゴムシート防水を検討する方へ、ゴムシート防水の概要などを解説しています。これから設置したい方や「ゴムシート防水が良いと聞いたけれど、実際はどうなのだろう?」と迷う方は、参考資料の一つとしてお役立てください。

ゴムシート防水とは

ゴムシート防水とは、合成したゴムを使って防水機能を高めるためのシートのことです。接着剤などを使って貼り付けることから、雨水を室内に侵入させたくない屋根やガレージ、車庫などに取り付けることが一般的です。

接着方法概要
ゴムシート防水の接着方法は、シートと下地に接着剤を塗り、貼り付けるのが一般的です。雨水や天候、災害などによる接着剤の劣化が進むことで、シートそれぞれの重なり合った部分から水が浸入し、雨水が屋内に浸透する雨漏りなどにつながる場合があります。

機械的固定方法の概要
機械的固定方法とは、接着剤を使わず、ビスや鋼板などを使って防水層を固定する方法のことです。日照によって乾燥しやすい下地に強いほか、下地のあらゆる動きにも適応した方法です。

平均寿命
ゴムシート防水の平均寿命は13年ほど。厚みは1.2mm〜2.0mmほどで、伸縮性に優れているといった特徴があります。ただし、亀裂などがあるのに放置していると、雨水や日照、台風などの自然災害によって亀裂部分から劣化が進み、大がかりな修理や交換作業が必要になります。

メリット
ゴムシート防水のメリットには、劣化によって下地に亀裂が入った場合でも柔軟に適応する点があります。温度による形状の変化なども少ないことから、劣化や状態に配慮しながら使い続けることで、平均寿命まで使い続けることができるでしょう。

また軽量であるため、設置における工期も短く、低コストでの防水工事が可能です。目立ちにくい部分の防水工事、急な雨漏りのための一時的な応急処置にゴムシート防水は向いています。

デメリット
ゴムシート防水のデメリットには、下地をゴムシートと密着させる必要があることから、設置場所は平らである必要があります。デコボコとした屋根やガレージなどは密着しにくい点からゴムシート防水は向かないといえるでしょう。

また鳥害シートを貼り合わせる施工方法により、接着剤の性能そのものが防水の性能と等しいことから、使用する接着剤の耐用年数も視野に入れる必要があります。ゴムシート防水を選ぶ際は、やや手間がかかるといった点もデメリットといえるでしょう。

ゴムシート防水を含む防水工事の費用相場

ゴムシート防水の設置を検討する際、気になるのがその費用相場です。以下の表に目を通してみましょう。

工事種類別に相場と耐用年数をご紹介していきます。ウレタン防水(通気緩衝工法)が5,500円~6,500円、13年~15年。ウレタン防水(密着工法)は4,000円~5,500円で2年~5年。

塩ビシート防水(機械固定法)で5,500円~7,500円、15年~20年。塩ビシート防水(密着工法)は4,000円~5,000円、10年~15年。ゴムシート防水は4,000円~5,000円で10年~15年。

改質アスファルトシート防水は5,000円~7,000円で15年~20年。FRP防水は5,000円~7,000円で10年~15年となっております。

ゴムシート防水は、ほかのシートとさほど相違ない費用相場でありながらも、耐用年数は長めだといえるでしょう。軽量かつ短期間の工期といったメリットや、施工前の細かい手間といったデメリットを含めたうえで検討を進めましょう。

ゴムシート防水のメンテナンスポイント

ゴムシート防水を設置するうえでは、そのメンテナンス方法についても押さえておくことが大切です。

実際に設置したものの、ゴムシート防水を放置したままでいれば、劣化や破損などに気付くことができず、平均寿命に至る前に交換しなければなりません。そうならないためにも、ここではゴムシート防水のメンテナンスポイントについてご紹介します。

紫外線による劣化はないか
ゴムシートは熱や温度変化には強い性質であるものの、紫外線には弱いといったデメリットがあります。日中紫外線を浴び続ける屋根やガレージでは、ゴムシートにとってはやや劣化しやすい環境と考えられます。

紫外線を強く浴び続けた場合は、色の変化や塗膜が剥がれていないかなどの劣化状況を確認する必要があるといえるでしょう。

飛来物によって生まれた劣化や鳥害
ゴムシート防水を設置した後は、飛来物によって劣化していないか、鳥害による劣化がないかを確認することも大切です。

ゴムシートは1.2mm〜2.0mmの厚さであることから、物理的な障害にはやや弱い点も考慮しなければなりません。ゴムシート防水を検討する際は、飛来物による劣化がある点についても視野に入れておきましょう。

結合部分の劣化はないか
シートを貼り合わせる施工方法であれば、シートの結合部分からの劣化についても視野に入れておく必要があります。

結合部分は水や風に直接触れる部分であるため、劣化しやすいと考えられます。ゴムシート防水を設置した後は、シートの結合部分に劣化や傷などといった異常がないかを確認することも重要です。

めくれやすいシートの端部分に異常はないか
どのようなシートであっても、めくれやすい部分ができてしまうもの。機械的固定方法であっても、隙間などができれば吹きさらしによって劣化し、めくれてしまうことも少なくありません。

完全に密閉されていたとしても、端は水や紫外線、毎日の日照によって劣化する場合もあるため、端に異常がないかを確認することも大切といえるでしょう。

シートに膨れはないか
密着工法でゴムシートを設置した場合、防水層下の水分が天候などによって水蒸気になり、シートの中で膨れることがあります。

シートが膨れてしまうと、破断・破損につながりやすく、最終的には破損した部分から雨漏りや水漏れといった被害を招く可能性があります。シートを設置した後は、膨れている箇所がないかも確認しましょう。

小さい破れはないか
飛来物や鳥害によってシートが小さく破れてしまうこともあります。シートが破れてしまうと、どれだけ小さな破れであっても、その部分から雨水や雪解け水などが浸透し、屋内に侵入する可能性があります。

シートの設置後は、小さい破れがないかを確認し、見つけたときは速やかに養生テープで応急処置をして、施工業者に修理を依頼しましょう。

水がたまっていないか
シートに水がたまってしまうと、雨水や雪解け水をうまく排出できないために、雨漏りや水漏れなどのトラブルにつながりやすいです。

いつまでも水がたまり続けている場合、シート内で水蒸気が発生し、膨れ上がっているのが原因と考えられます。シートの上に水がたまり続ける場合は、速やかに施工業者に問い合わせ、点検を依頼しましょう。

チェックポイントで見る対処法

万が一ゴムシートに異常が見られた場合は、施工業者に点検や修理を依頼することが大切です。しかし、状況によっては、大型連休などの理由から速やかに対応してもらえるとは限りません。そのようなときに取り入れたい応急処置として2つご紹介します。

膨れ
シート内部に水蒸気が溜まり、シートが膨れてしまった場合は、脱気筒から水蒸気を逃して上げると良いでしょう。脱気筒はゴムシートを取り付けていれば合わせて設置されているものですから、筒状の部分を見つけたらシート内に発生した水蒸気を逃してあげましょう。

破れ
シートが鳥害や劣化によって小さく破れてしまった場合は、各所パッチ作業を行い、水漏れを防ぐと良いでしょう。防水テープなどを使うことで水の浸透を防ぐ効果が得られるため、応急処置としては適切な処置といえるでしょう。

なお、防水テープはホームセンターで簡単に手に入れることができます。事前に「ゴムシート防水の破れに適した防水テープはあるか」を最寄りのホームセンターに問い合わせることで、よりスムーズに応急処置ができるでしょう。

まとめ

本記事ではゴムシート防水の特徴や費用相場、設置後のメンテナンス方法や応急処置についてご紹介しました。雨漏りや水漏れを起こしたくない住宅や会社であれば、できるだけ早い内に設置するのが望ましいと考えられます。

とはいえ、ゴムシート防水にはメリットもデメリットもありますから、それぞれを踏まえたうえで設置するのが大切です。

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