水のコラム
コンクリート枡の交換は必要？その費用について解説
一般家庭から出される汚水はどのように処理されていくのかご存じでしょうか？実際は各住宅にある排水枡を通じて処理されていきます。
排水枡は使われる材料によって、コンクリート枡や塩ビ枡と言われることもありますが、この排水枡にも適切な交換時期というものがあります。そこで、排水枡の交換が必要なときとその費用について解説します。
コンクリート枡とは何か
排水枡とは、一般家庭から放出された汚水を公の下水施設に流す途中に設けられている排水設備です。排水管が合流する地点に多くあります。
排水枡の役割は、排水中に混ざる固形物を除去し、汚水だけを下水に流し込むことです。具体的な排水枡のしくみは、水中の水より軽いところと水より重いところを分けて水だけを下水に流し込むというものです。
掃除やメンテナンスの目的で、外部から開いて中身をチェックできるようになっているのが特徴です。各家庭によって、排水枡の置き場所や設置数は違ってきます。使われている材料により「コンクリート枡」または塩ビ枡といわれることがあります。
排水枡の交換について
排水枡の交換作業とは、排水枡の物自体を新しい排水枡と丸ごと交換することを指します。水道設備では、しばしば交換作業というと、何か部分的なものを交換することを指しますが、排水枡の交換作業は、それなりの大がかりな物を交換するということです。
排水枡は外部から開けるようになっていますが、排水枡自体は地中に埋まっているので、交換工事は大がかりな内容になります。排水枡も人の工夫によって作られたものです。したがって、長年の使用により壊れてしまい交換する時期もやってきます。
排水枡が壊れると、すき間から排水が流れ出し周辺の地面が陥没するといった危険がともないます。よって、排水枡の周辺の地面に異常がみられたら、排水枡の状態をチェックして適宜交換作業をする必要が出てきます。
ちなみに、排水枡は排水ます・汚水ますと表記されたフタの下にあります。ご自宅のまわりの地面を調べてみてください。
排水枡（コンクリート枡）の交換にかかる費用相場
排水枡の交換が決まったら水道修理業者に依頼する必要があります。ここからは交換にかかる費用相場を解説していきます。以下、実際にかかる費用です。
・コンクリート枡を交換するための掘り起こし作業費用
・排水枡交換や分解にともなう作業費用
・新品の排水枡の据え置き費用
・新品の排水枡の購入費用
・その他の雑費用
実際の費用額は各業者によって違っており、費用相場を定めるのは困難ですが、すべての諸費用を合算すると10万円以上はかかると考えておいた方がいいでしょう。
交換費用が高額になる理由
排水枡の交換費用は下記の場合、高額になることがあります。
・排水枡の個数が多数
交換する排水枡が複数あると、その分多額の費用を払うことになります。なぜかというと、住宅によってはいくつかの排水枡が置かれており、それら全部を交換するタイミングもありうるからです。
交換する排水枡の数が多くあるということは、排水枡の購入費用や作業費用が必要になってくるので、専門業者に支払う費用額も高額になります。
・排水枡が地面内の深い場所にある
交換する排水枡が地面内の深い場所にあると、交換の料金はさらに高くなります。その深さによって追加費用をとる事業者もいます。
・作業工程が多い、もしくは困難な作業をする
上の2つ以外でも、排水枡の交換やそれに関わる修理・作業内容によって、費用相場以上の交換料金がかかるケースもあります。
例をあげると、排水枡交換のために特別な工具を使用しなければならない場合、排水枡の周辺環境が特殊なので、作業に時間がかかる場合、排水枡交換以外にも排水管の修繕作業が必要な場合です。
排水枡の不具合を放置すると起こること
日常ほとんど存在を意識することのない排水枡ですが、日々の生活における排水のときに大事な役目を果たしています。
排水枡の異変をそのままにしておくと、現状は問題ないように見えても後々快適な日常生活を送る上で障壁になってしまうことがあります。
排水が不能になる
排水枡がつまりを起こすと、排水の通路が閉ざされてしまい、排水不能になります。トイレ、洗面所での手洗い、浴室でシャワーを浴びる際も排水が関係してきます。
排水枡がつまると、これらの日常習慣が滞ってしまいます。
屋内や庭に水が溢れ出す
排水枡がつまると、屋内の排水口や庭の排水枡から水が溢れ出す危険性があります。清潔な水ならまだしも、異臭や汚物が混ざっているケースもあるかもしれません。
地面陥没と地盤沈下を発生させる危険
つまりの原因が排水管や排水枡の損壊だったとき、壊れた箇所の周辺で地面陥没や地盤沈下が生じる危険があります。なぜなら損壊しているとその部分から排水が地中に流れ込んでいることもあるからです。
排水枡は自分で修理可能か
排水枡の詰まりを自分で修理できるかどうかは、つまり原因や排水枡の状態に関わってきます。下記が不具合の原因であれば、自分で修理することもできます。
・木の根っこ
・油汚れの堆積
・異物のつまり
・排水トラップの落ち込み
以上の原因によるつまりは、排水枡や排水管を清掃したりつまり原因を除去したりすれば、解消されます。
ただ、排水枡は排水の通り道であり、排水内部のゴミ汚れや固体物が沈みこむ箇所でもあるので、フタを開けたタイミングによってはきつい異臭や多量の汚物を目にするでしょう。
くわえて、木の根っこについては、排水管や排水枡にからみついているときは、専門業者であっても取り除けないこともあります。取り除けないときは、木の根っこがからみついた箇所の排水管や排水枡を新品と交換しましょう。
状態により業者手配を
排水枡のつまりによる不具合は、簡単に解消できるものではないです。場合によっては、専門知識とテクニックが必要とされます。
以下の項目に当てはまるときは、専門業者に依頼するのがおすすめです。
・コンクリートの損壊や勾配不具合がつまり原因のとき
枡のコンクリートの損壊や勾配不具合が原因のときは、自力で解消しようとせずに専門業者を頼りましょう。
・高圧洗浄機器が手持ちでないとき
不具合の原因をリサーチしたり、つまり原因を除去する用意をするために、排水枡内部の清掃が必要になるケースがあります。
プロの業者による排水枡と排水管の清掃は、高圧洗浄機器を用いて実施されます。高圧洗浄機器なしで清掃することもできますが、相当な時間と労力を使うことになるでしょう。
高圧洗浄機器が手持ちでなく、つまり不具合を解消するためだけに高圧洗浄機器を購入するのはもったいないと考えている人は、専門業者に依頼することをおすすめします。
・排水枡内部の事情がわからないとき
排水枡内部が汚水やゴミなどで一杯になっていると、つまり原因を見つけることに苦戦します。見つけた原因が自分で対処できる範囲であれば大丈夫ですが、コンクリート損壊や勾配不具合といった自分では解消できない原因だったときは、最終的に専門業者に依頼することになってしまうでしょう。
排水枡を開いたものの、つまり不具合の原因が見つけられないときは、早急に専門業者を手配する方が賢明でしょう。
まとめ
この記事では、コンクリート枡の交換時期と交換費用について解説してきました。
排水枡の交換には多額の費用がかかってきます。状況によっては自分で修理するのも可能ですが、多くのケースで、業者が立ち会う大工事になると考えておいた方がいいでしょう。
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