水のコラム
キッチンの排水口が流れない原因は油汚れ?具体的な解決法も
キッチンのシンクを使っていたら、排水ができなくなってシンク内が水溜まりになった経験をした方は多いはず。とくに、排水口にゴミキャッチ用のネットを使っていると、ゴミが溜まって排水を邪魔してしまうことが多くあります。今回は、キッチンの排水口が流れない原因と、解決法を解説しましょう。
キッチンの水が流れないときは排水口を確認!
キッチンのシンクから水が流れなくなり水溜まりができてしまったら、慌てずに対処していきましょう。
排水しないということは、必ず排水口のどこかで水を止めている原因があるはずです。
まずは、自分で排水口の詰まった個所を確認する手順を解説します。
■ステップ1:水を止める
当たり前ですが、排水できずにキッチンのシンクに水が溜まってきたら、早い段階で蛇口から出ている水を止めましょう。
「忙しいから、このまま洗ってから確認すればいいや」と考えて、シンク内にたくさんの水を溜めてしまうと、かえって水圧で確認しづらくなることもあります。
■ステップ2:排水口のフタ部分を確認する
水を止めたら、排水口のフタ部分を確認します。料理する際にシンク内に、野菜の皮や切りクズを流している場合は、フタの網目を野菜クズなどが塞いで、排水を邪魔していることが多いです。
また、洗剤の泡も排水の邪魔をすることが多く、とくにフタにゴミ取り用のネットを付けている際には、ネットの網目が細かいほど排水を邪魔してしまいます。
■ステップ3:排水トラップ部分を確認する
排水口のフタ部分にゴミもなく、またゴミを取り除いても排水されない場合は、排水トラップ部分を確認しましょう。
まず、排水口のフタを外します。すると、お椀型のカバーが見えるので、このカバーを持ち上げて取り出します。
カバーの中が排水トラップ部分で、排水管の周りに水を貯めておくくぼみがあります。ここにゴミが溜まってしまうと、排水を邪魔して上手く水が流れなくなってしまうのです。
フタ部分は毎日掃除しますが、排水トラップ部分までは毎日掃除しない方が多いです。なので、最もゴミが溜まりやすい場所となるので、ここに原因があるケースが多いです。
■ステップ4:自分で確認できるのはここまで
自分で確認できるのは、排水トラップ部分までとなります。
ここまで確認しても水が流れない場合は、排水管の中に詰まりの原因があるので、次の「キッチンの排水口が詰まった時の自分でできる対処法」をご覧ください。
キッチンの排水口が詰まった時の自分でできる対処法
排水の流れが悪い、水が流れる際にボコボコと変な音がする、このような場合は市販のパイプクリーナーなどの洗浄剤で、排水管の中の詰まりをキレイにすることが可能です。
しかし、先程の例のように「キッチンのシンクに水が溜まっている状態」では、パイプクリーナーを使うことができません。そこで、既にキッチンのシンクに水が溜まってしまった場合の対処法を解説しましょう。
■先に解説したステップを実行する
排水口のフタ部分もしくは、排水トラップ部分にゴミが溜まっていることが原因なら、ゴミを取り除けば正常な排水ができるはずです。
まずは、先の解説にあるステップ1からステップ3までを実行して、溜まっているゴミを取り除きましょう。
■ラバーカップを使って詰まりを解消させる
溜っていたゴミを取り除いても排水が詰まったままなら、今度はラバーカップを使います。
俗に「スッポン」とも呼ばれている道具で、トイレやキッチンの排水が詰まった際に使う道具です。先端のラバー部分をキッチンの排水口にピタッとくっつけて、複数回カポカポと押し引きを繰り返します。
押すときはゆっくり、引くときは勢いよく引っ張るのがコツです。また、詰まったゴミなどが周囲に飛び散ることもあるので、キッチンのシンク周りには新聞紙などでカバーしておきましょう。
■真空式パイプクリーナーを使用する
ラバーカップを新しく購入するなら、真空式パイプクリーナーを購入することをおすすめします。
大抵の場合、ホームセンターなどではラバーカップと同じコーナーで販売されています。値段もそんなに変わらないですが、威力は数倍違いがあります。
使い方は先程のラバーカップと同じです。まずは、汚れが飛び散らないように、シンク周りを新聞紙などでカバーします。真空式パイプクリーナーの先端のラバー部分を、排水口にピタッとあわせます。このとき、ハンドルは押した状態です。
その後は、ハンドルを勢いよく引いて、ゆっくり押し戻します。これを数回繰り返すと、ほとんどの詰まりは解消できるはずです。因みにですが、先のラバーカップも今回の真空式パイプクリーナーも、シンクの排水が詰まって、水が溜った状態で使用します。
どちらもラバー部分が水に浸かっていないと、圧力が正常にかからないのでカップの上部分までは水を溜めて使用します。
プロの業者へ依頼するのもアリ
真空式パイプクリーナーを使っても排水口の詰まりが取れない場合は、かなりの重症です。
これ以上考えられるのは「ワイヤブラシ」を使って、排水管の中をブラッシングする方法がありますが、素人では上手くいかない場合が多く、ワイヤブラシを購入した費用と労力がムダになるだけでしょう。
■自力での解消はあきらめてプロに依頼する
真空式パイプクリーナーでも詰まりが取れないなら、自力での解消は早々にあきらめた方が正解です。これ以上の道具を購入しても費用の無駄使いになりますし、買い物の時間、修理を試みる時間もムダになってしまいます。
そして何よりも、詰まりの解消が遅れるだけです。なので、早々にプロの修理業者に依頼しましょう。そうすれば、確実に詰まりの原因を特定して解消してくれます。
■ただし業者選びは慎重に!悪徳業者には依頼しないこと
早々にプロの業者に依頼するとしても、焦ってはいけません。焦ってしまい悪徳業者に依頼してしまうと、高額な費用を請求されるだけでなく、修理も完全ではないケースもあります。
ここで、優良な業者を選ぶポイントを紹介しておきますので、参考にしてくださいね。
・出張見積りが無料である
・複数の業者で見積りりをとる
・電話の対応が丁寧であること
・ホームページで会社の住所、電話番号が記載されている
・見積りに来たスタッフの対応が丁寧である
・料金が極端に安くない
・水道局の指定店である
これらが、業者選びのポイントになります。見積りは現地で状況を把握しないと計算できないのですが「部品を解体しないとわからないのでバラします」といわれた際には、断った方が無難です。
キッチンの排水の詰まりを解消する費用は、安くても15,000円から20,000円、高い場合だと70,000円から80,000円必要なケースもあるようです。
それを考えると、10万円以上の見積りの場合は高額であるといえるでしょう。
油汚れは排水口が詰まる原因に
キッチンの排水の詰まりは、自分で解決できない場合はプロの修理業者に依頼するしか方法がありません。
また、プロに任せた方が確実で安心です。ただ、やはり修理代はお安くありませんね。ですから、普段から排水口が詰まってしまわないように工夫をしていた方がよいです。
■キッチンの排水管の詰まりの原因No1は油
キッチンの排水管が詰まる原因の第1位は「油」です。
天ぷら油などを、そのままキッチンに流している場合はすぐに止めましょう。そんなことをする方は、きっと少数ですが、フライパンなど調理器具に付着した油も原因となってしまいます。
中性洗剤で洗っていても、油分は残ったまま排水管に流れていきます。その途中で油分が排水管に貼り付いて、年月を経て段々と大きな固まりとなって排水管を塞いでしまうのです。
■輪ゴムなどは油にくっついて固まりの原因になる
さらに、輪ゴムなどを排水管に流してしまうと、排水管に貼り付いた油分にくっついてしまい、汚れの固まりを大きくする原因となってしまいます。
排水管に固形物が流れないように、日常的に注意することも大切です。
■キッチンの使用後は50℃から60℃のお湯を流しておく
食器洗いが終わったら、50℃から60℃のお湯を流しておくと、排水管に流れ込んだ油分が溶けて、お湯と一緒に流れてくれます。
そうすることで、排水管の詰まりを防ぐ効果を得られるので、ぜひ試してみてください。ただし、温度が高ければいい訳ではありません。
排水管の耐熱温度は約60℃です。
60℃以上のお湯を流すと逆に排水管の湾曲・破損の原因となるのでご注意ください。
まとめ
キッチンの排水が詰まってしまうと、とても困ります。
軽度な原因であれば、記事内で解説した方法で詰まりをなくすことができますが、重度になるとプロの業者に頼んだ方が確実です。ただ、費用はそれなりにかかってしまうので、できればキッチンの詰まりは起きて欲しくありませんね。
そのためにも、詰まらない工夫や毎日お湯を流すなどケアをしっかりしておきましょう。
浜松のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「はままつ水道職人(浜松水道職人)」