水のコラム
内ネジ式トイレ止水栓が固まって回らない場合の解消方法をご紹介
長年トイレを使用していて止水栓がまわらなくなった経験はありませんか？トイレの水漏れが起こったときやトイレ水槽のパーツを取り替えるとき、トイレの止水栓を閉めてからおこないます。
ただし、トイレの止水栓は常時あけたままなので、久しぶりに閉めようとしても固くて回らないことがしばしばあります。この記事では内ネジ式トイレ止水栓が硬直して回らないときの解消法について紹介します。
内ネジ式トイレ止水栓が固くて回らない原因を解説
トイレの止水栓は水槽の水抜きをする、ウォシュレットを着脱するといった基本的修理や点検作業をするとき以外は触れることの少ないところです。
したがって、トイレの環境によっては数年間開けたままであったり、設置後回したことがなかったりするケースも十分にあり得ます。
トイレ止水栓が硬直してまわせないとき、以下のようなことが想定されます。
・止水栓が硬直している
・まわす向きを誤っている
トイレ止水栓をまわせない原因は、主に2つあります。はじめに止水栓を利用しないまま長い期間そのままにしていると、ゴムパッキンやスピンドルのようなパーツが硬直して、強い力でないと開けられなくなる場合もあります。
固まりの原因はいくつか考えられるため、原因ごとの対応をしましょう。
・ゴムパッキンの傷みによる固まり
・水アカや錆が原因の固まり
また、止水栓はまわす向きによって開け閉めの動作をします。通常は全開状態になっているので、開ける向きに回してもそれ以上稼働させるのは無理です。
止水栓を回した経験がない人は割と多いので、回し方やまわす向きを知っている人も少ないでしょう。
止水栓を負担のかかる向きに回したり、誤った回し方をしてしまったりすると、止水栓の損壊や漏水に発展するので、上手にまわせないときは一時的に作業をやめて回し方をチェックしましょう。
内ネジ式トイレ止水栓が回らない場合はタイプ別の回し方を確認
トイレ止水栓をまわせないとき、止水栓が硬直している以外だとまわす向きや回し方が誤っていることも考えられます。
止水栓はタイプごとにまわす方法やまわすことに最適な工具が違ってくるので、作業前にご自宅トイレの形をチェックしておくことをおすすめします。
外ネジ式
外ネジ式はトイレ止水栓で頻繁に使用されるタイプです。配管部から突き出ている箇所の溝にマイナスドライバーをはめて止水栓の開け閉めをおこないます。右側まわりにまわすと止水し、左側まわりにまわすと出水します。
内ネジ式
内ネジ式は、外ネジ式と同じくマイナスドライバーによってまわす種類の止水栓です。外ネジ式と違うところは、溝の箇所が突出していない点です。差し込むところが大きいので、マイナスドライバーだとやりづらいときは水栓専用ドライバーを準備することをおすすめします。
ハンドル式
ハンドル式は、カランのハンドルと同じ形状の止水栓です。右側まわりにまわすと水を止め、左側まわりにまわすと開けられます。
まわすときに道具を使わずにできるのがメリットですが、清掃中にうっかり触れてしまうなど、不意に回してしまいやすいのがデメリットです。
そのため、止水栓を知らぬ間に開け閉めすることがないように慎重に取り扱う必要があるでしょう。
内ネジ式トイレ止水栓が固くて回らない場合の修理方法
止水栓の回し方は間違っていないのに、固くてまわせないときは、力不足を疑う人がいるかもしれません。
しかし、力任せに開けようとすると止水栓が壊れてしまうこともあるので、注意が必要です。そこで内ネジ式トイレ止水栓が硬直して回らないときの対応法を解説します。
元栓を閉めて応急処置
トイレが水漏れしているときに早急に止水栓を閉めたい場合は、即実践できて効力のある対応法を知っていれば安心でしょう。
トイレ止水栓をまわせないがいち早く対応が必要な場合、差し当たり元栓を閉めておくと応急処置につながります。
ただ、水道元栓を閉めると台所や浴室といった全ての水道設備が使用できなくなります。したがって、他のところで水道を使っている人がいる場合は、あらかじめ元栓を閉めることを伝えておきましょう。
元栓の場所は住居タイプごとに異なる
水道元栓のあるところが不明なときは、はじめに住まいが戸建か集合住宅かで判断しましょう。
戸建のケースでは、外の水道メーターの蓋内に置かれている場合がほとんどです。一方集合住宅のケースでは、玄関横の給湯器やガスメーターが設けてあるパイプスペース内をチェックしてみてください。
ただ、マンションやアパートによっては外に集めて置かれているケースもあります。
ネジ舐めに注意
内ネジ式トイレ止水栓が硬直してまわせない場合に、力任せで強引に回そうとすると、マイナスドライバーが滑りネジの頭部分を削ってしまい、ネジ舐めになることがあります。
ネジ舐めを何回も繰り返すとネジの頭部分が潰れてしまい、ネジをまわせなくなります。よって、強引にネジを回そうとするのはやめましょう。
もしもネジ舐めしたときは、わずかに溝が潰れたぐらいだとネジ滑り止め液で対処できることがあります。
ネジの頭部分にネジ滑り止め液を数滴たらせば、ネジに引っかかりが生じてネジ舐め予防になるでしょう。ただ、完全に潰れているときは効力を発揮しないので、あくまで軽いネジ舐めの応急処置と捉えておきましょう。
下記より具体的な修理方法について説明していきます。
シリコングリースを塗布
止水栓の錆や汚れによる固まりがもとでまわせなくなっているときは、止水栓にシリコングリースを塗るとスムーズに動作することがあります。
シリコングリースはトイレの止水栓だけでなく、カランや洗濯ホースといった水道設備の配管全てに応用できるので、点検用に1つ常備しておいて損はないでしょう。
シリコングリースの使用法は以下の通りです。
・止水栓に付着したホコリ汚れや水アカを清潔に拭き取る
・止水栓の可動箇所に、指や専用へらでシリコングリースを塗布する
・グリースが浸透したら試しに止水栓をまわす
ゴム状ハンマーで軽く叩く
止水栓の溝部分にマイナスドライバーをはめたあと、ドライバーの柄のところをゴム状ハンマーで軽く叩いて振動させると、その振動により中の錆がはがれ落ちて動きがなめらかになることがあります。
激しく叩くと止水栓が壊れたり、パーツ同士の噛み合わせが悪くなって水漏れしたりすることもあるので、軽く叩く程度にとどめておきます。
新品の止水栓と取り替え
止水栓の固まりが何をしても解消されない場合は、止水栓を取り替えるという手段もあります。硬くなった止水栓は、内部のパーツが老朽化している可能性が高いので、水漏れ被害が生じる前に取り替えを考えてもいいかもしれません。
取り替え作業を業者依頼した場合の費用
内ネジ式トイレ止水栓の取り替え作業を専門業者に頼んだ場合、どのくらいの費用がかかるのか気になるところですよね。
取り替えるトイレ止水栓のタイプによって料金内容に違いが生じます。また、それに関連する作業がどのくらいあるのかでも異なってくるでしょう。
止水栓を取り替える工事を依頼した場合、基本料金が4,400円、止水栓交換とパーツ代金を含めて4,000円程度、併せて1万円くらいはかかると考えておいた方がいいでしょう。
まとめ
止水栓のタイプには内ネジしきの他に外ネジ式とハンドル式もありそれらのタイプの解消方法と比較しながら説明しましたが、ご自宅の止水栓が内ネジ式のものであれば、内ネジ式止水栓の対応方法にしたがって作業してみてください。
また普段あまり触れることのない止水栓のネジ部分は、固くなってまわせないことがしばしばあるでしょう。その際は、本記事内のガイドラインも参考に作業してみてください。
浜松のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「はままつ水道職人（浜松水道職人）」
