水のコラム
和式トイレを洋式トイレにリフォームする利点とは？費用相場も確認！
和式トイレを、洋式トイレにリフォームする人が増えています。洋式トイレは、とくに高齢者の方に多くの利点があります。
ただし、設置にかかる費用も気になるところ。そこで、この記事では、洋式トイレのメリットや、リフォーム費用の相場、選び方のコツを紹介します。
改修に補助金が利用できるケースもありますので、参考にしてください。
和式トイレを洋式トイレにリフォームする利点
まずは、洋式トイレの利点を挙げてみます。和式トイレに比べると、洋式トイレには、次のようなメリットがあります。
■体への負担が少ない
洋式トイレは、椅子に座るように腰掛けて使用できるため、和式トイレに比べると体への負担が少なくてすみます。
とくに足腰に不安がある高齢者にとって、ひざを折ってしゃがみ、そこから立ち上がる和式トイレは、体への負担が大きくなるでしょう。
洋式トイレは、和式トイレに比べると介護の際にも利用しやすいため、高齢者のいるご家庭に向いています。
■節水になって経済的
最近の洋式トイレは、少量の水で排泄物を流せるエコロジーなタイプが主流です。
1回あたりに使用する水は、約6リットル。節水タイプなら1回あたり4リットル以下で流せるものもあります。トイレは毎日、使うもの。使用する水が少量なら水道代の節約に役立ちます。
■清潔に使用できて衛生的
洋式トイレでは、排泄物が便器の中の水に入るため、和式トイレに比べて臭いが発生しにくい特徴があります。
ウォシュレットのような温水洗浄便座を取り付ければ、温水シャワーでお尻が洗えて衛生的に使用できます。温水洗浄便座なら、トイレットペーパー代も節約できるでしょう。
和式トイレを洋式トイレにリフォームする際にかかる費用の目安
和式トイレを洋式トイレに換える場合、トイレ本体の代金と工事費用が必要になります。
この2つを合わせた相場は、10万～60万円が目安です。
費用に開きがあるのは、トイレ本体の値段が10万～30万と幅広く、どのような工事が必要かによって工事費用が変わってくるためです。ここでは「トイレ本体の代金」と「工事費用」のそれぞれについて紹介します。
■トイレ本体の価格は10万～30万円
トイレ本体の価格は、10万～30万円が相場です。
便器と便座だけで、機能が付加されていないタイプなら5万～10万円。温水洗浄機能や暖房が付いた一般的なタイプなら10万～20万円。全自動洗浄のような最新の機能がついたものなら20万～30万円が目安です。
予算を抑えるなら、和式トイレの上にかぶせるだけのアタッチメントタイプもあります。アタッチメントタイプなら、値段は数千円～1万円程度です。ただし、商品によっては不安定なものもありますので、実際に座ってみて安心できるものを選んでください。
■どこまでの工事が必要になるか
洋式トイレを新しいものに換える場合は、費用の大部分がトイレそのものの価格で、工事費はそれほどかかりません。しかし、和式トイレから洋式トイレにリフォームをする場合は、必要となる工事の種類によってトータルの費用が変わります。
洋式トイレは、和式とは配管や電線が異なるため配管・配線工事が必要です。また、壁紙や床を貼り替える工事や、温水洗浄便座や暖房便座の電源となるコンセントを設置する工事が必要なケースもあります。
■バリアフリー目的なら補助金が活用できる
トイレのリフォームでは、介護保険や補助金が利用できる場合があります。
介護保険が利用できるのは、「要介護」または「要支援」と認定されているケース。年収などの条件をクリアできれば「住宅改修費」として工事費用の一部が支給されます。
支給されるのは、1回20万円まで。最大で9割（最大18万円）が支給されます。地方自治体による補助金制度を利用できるケースもあります。
自治体によって「高齢者住宅支援制度」「高齢者福祉住宅整備事業」など呼び方はさまざまで、利用条件や支給額も異なります。補助金制度を利用する方は、地域の自治体に問い合わせてみてください。
新たに取り付ける洋式トイレの選び方のコツ
洋式トイレを選ぶ際は、「どのタイプのトイレを選ぶか」「どのような機能をつけるか」の2つのポイントがあります。それぞれについて説明しましょう。
■どのようなタイプのトイレを選ぶか
洋式トイレは、主に「便器」「便座」「タンク」の3つのパーツから成り立っています。
この3つのパーツをどう構成するかによってタイプが変わってきます。それぞれの特徴を理解して選ぶようにしましょう。
・組み合わせ型
「組み合わせ型」は、もっとも広く普及しているタイプです。
それぞれに独立した便器と便座、タンクを組み合わせたもので、他のタイプに比べて価格が安く設定されています。
組み合わせる便座の機能によって、利便性や防臭性能などを高められ、温水洗浄便座などが故障した場合などに、便座だけを交換できるのもメリットです。一方、凹凸や入り組んだ箇所があるため、掃除のしやすさは一体型やタンクレストイレに劣ります。
また、タンクに水がたまるまでトイレを流せないので、朝の混雑時などは水量が足りなくなる場合があります。
・一体型
「一体型」は、文字通り、便器とタンク、便座が一体化しているタイプです。
一体感があるため、組み合わせトイレに比べるとスッキリとしたデザインで、凹凸部分が少ないため、埃がたまりにくく掃除がしやすいメリットがあります。
一方で、パーツが一体化しているため、温水洗浄便座などの部品が壊れると、トイレ本体を丸ごと交換しなければいけません。組み合わせトイレと同じく、タンク部に水がたまるまでトイレを流せないので、連続使用時は水量が不足する場合があります。
・タンクレス型
「タンクレス型」は、水をためるタンクが付いていないタイプです。
スタイリッシュなフォルムで、3つのタイプの中でもっともデザイン性が高いのが特徴。シンプルなデザインなので掃除もしやすいでしょう。
水をタンクに溜めるのではなく、水道に直接つないだ配管から水道水の水圧で流す仕組みなので、連続で排水できます。
ただし、温水洗浄便座が故障した場合に、トイレ本体を丸ごと交換しなければならないケースがあります。
洋式トイレにどのような機能を持たせるかで利便性が変わってきます。洋式トイレには、さまざまな機能が付けられますので、必要なものを選んでください。
どのような機能を選ぶか
最新のトイレには便利な機能が多く搭載されています。
とくに注目したい機能は次のとおりです。
・温水洗浄
温水を噴射しておしりを洗浄する機能です。
「ウォシュレット」や「シャワートイレ」といった商品名でいったほうがわかりやすいでしょう。温かい水で汚れを落とせるため、トイレットペーパー代の節約になるだけでなく、デリケートな部分に負担をかけません。
・暖房便座
ヒーターで便座を温める機能です。寒い日には便座に座ったとき、おしりに冷たさを感じますが、暖房便座なら、暖かくて快適です。暖房便座には、暖かい部屋から寒いトイレに入ったときの寒暖差が原因で起きる、ヒートショックの予防も期待できます。
・オート開閉機能
便器のフタが自動で開く機能です。便器に近づくと、センサーが人の動きを検知して便フタが自動で開き、便器から離れると自動で閉まります。
手を触れないでフタを開閉できるので清潔好きな人に好まれる機能です。
また、フタの閉め忘れがないので、保温性も高まって節電にも効果的です。
・脱臭機能
文字通り、臭いを取り除くための機能です。便座に座るとセンサーが察知して、自動的にファンが作動します。
便器内の空気を吸収して、カートリッジが脱臭した、きれいな空気を排出します。こうした機能の中で、家族で使うトイレに必要なものを選びましょう。
機能を増やすほど価格は高くなります。業者に見積もりを出してもらい、予算に合わせて選ぶとよいでしょう。
まとめ
洋式トイレは、高齢者に優しいだけでなく、多くのメリットがあります。
トイレが古くなったなら和式トイレから洋式トイレに切り替えることも検討してください。
洋式トイレにもさまざまな種類があります。家族のライフスタイルに合わせて、タイプや機能を選んでください。どこまでの工事が必要になるかは、信頼できるリフォーム会社に相談するとよいでしょう。
介護保険や補助金の申請のアドバイスをしてくれるリフォーム会社もありますので、そうした会社を選ぶと安心です。
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